前回マニラでの国際学会でポスター発表をしたが、ポスターセッションの時間が短く物足りなかった。そこで、フィリピン大学の教授に勧められたACES2023という学会で口頭発表することにした。ACES2023は、正式名称を「Annual International Conference on Environmental Science」といいPhilippine Environmental Science Association が主催する環境科学についての学会だ。テーマは農業の他にも生態学や災害学など普段あまり研究内容に触れていない分野も含まれており、非常に楽しみにしていた。
いざ、ミンダナオ島のイリガン工科大学へ!
今回の会場はミンダナオ島のイリガンにあるイリガン工科大学だった。ミンダナオ島は治安が少し悪いということを聞いていたので今回は一緒に発表するフィリピン大学の友達と行動をともにした。まず、マニラのニノイ・アキノ国際空港から最寄りの空港であるラギンディンガン空港に向かった。ラギンディンガン空港からイリガンシティまでは、車で2時間ほどあるがバスが見つからなかったので個人サービスのタクシーを利用した。値段は250ペソ(約630円)。イリガンはマニラなどに比べて明らかにムスリムの方が多く、島によって全然文化が違うことを実感した。また今回は会場であるイリガン工科大学内にある宿泊施設を利用したが、大学構内に入るために身分証の提示が必須でありセキュリティがしっかりしていた。
ACES2023 1日目
イリガンに到着した次の日から学会が始まった。国際学会という名前がついているが、参加者は99.9%フィリピン人だった。日本人の参加者はかなり珍しいようで色々な人に話しかけてもらえた。イリガン工科大学の教授は学長をはじめ日本の大学に留学経験がある人が多く、私と同じ大学出身の方も何人かいらしゃった。また、日本語で話しかけてくれた方もいた。keynoteの公演や口頭発表は生態学や環境保全に関するものが多く、マングローブについての研究やイルカの保全についての研究などフィリピンっぽい研究が目白押しだった。1日目の最後には夕食会がありドレスコードが必要だったが、私は日本からスーツなどを持ってきているわけもなくポロシャツとチノパンで参加した。他の参加者は、かなり派手目の民族衣装やイスラム教の服装を着ており、次参加するときは日本から浴衣くらいは持ってこないといけないなと反省した。夕食会では一番素晴らしい格好をしている人を決める、Miss.ACES や Mr. ACES なども行われとても楽しかった。
ACES2023 2日目 ついに口頭発表!
2日目、ついに口頭発表の日がやってきた。1日目から感じていたことだが、フィリピン人は英語の発表に慣れておりどの人もかなり発表がうまかった。私は当日になっても台本をうろ覚えだったが他の発表者は台本など一切見ず、強調する場面とそうでない場面の抑揚などもしっかりとしていた。正直準備不足だと感じたが今更後悔しても仕方がないので、とにかく堂々と発表することを意識して臨んだ。結果としてなんとか発表することはできたが、時間配分など見積りが甘い部分はたくさんあった。質問は、将来どうやって発展させるのかや同じような研究している人知ってるから紹介するなど、内容に踏み込まれることは無かったのでなんとか耐えた。英語で自分の研究を発表する機会はこれからどんどん増えていくと思うので、こういった学会を活用しどんどん練習していきたい。
おまけ:イリガン夜市
せっかくイリガン市にやってきたので、名物であるイリガン夜市にフィリピン大学の友達と行ってきた。フィリピン大の友達に聞くと、ミンダナオ島で夜市といったらダバオかイリガンと言うくらい有名らしい。夜市には色々な種類の食べ物屋さんはもちろん、アクセサリーショップや中古の靴屋、アニメグッズショップなどが軒を連ねていた。夜ご飯は、ビリヤニと豚の丸焼きを食べた。個人的に印象的だったお店は蒸し落花生のお店とボディペイントのお店だった。落花生は揚げてあるものはよく見るが、蒸してあるものは初めて見た。少し塩味が効いておりほくほくとした食感で美味しかった。ボディペイントのお店はその場でタトゥーのような模様を入れてもらえるというものだった。フィリピン人の友達がその場でやってもらっていたが、少しクオリティーが低かったので私はやめておいた。このインクは一週間くらいでなくなるらしい。もう少し上手い人を見つけられたら今度やってみたい。
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